2001年うるうの年

# またまた映画のタイトルと引っ掛けたつもり。苦し〜(^_^;)。

私の妻の誕生日は2月29日のうるう日です。「うるう」とは漢字で「閏」と書き、もともとは太陰暦で月の周期と1年のずれを調整するために挿入された「うるう月」を意味しました。中国の現存最古の字書「説文解字」によると、中国で王は通常宗廟内で政務を摂ったけれども、うるう月には門内にいることから「門」+「王」のこの字が出来ました。

一方、日本語の訓「うるう」はこの「閏」を「潤(うるおう)」と読み間違えたものです。日本が太陽暦を採用したのは明治5年のこと。政府は江戸時代までの年俸制に代えて月給制を採用していたのですが、明治6年が旧暦の閏年にあたり、給料を13回支払う必要があることに気付いて慌てて太陽暦を採用したのだとか。閏年でも財政は潤うどころか苦しくなる、というわけです。

ところで英語では閏年のことを「leap year(リープ・イヤー)」と呼びます。「leap」とは「跳ぶ」という意味。例えば「馬跳び」のことを「leapfrog(リープフロッグ=カエル跳び)」といいます。では一体何が「跳ぶ」のでしょうか?通常1年は365日ですが、365を7で割ると1余ります。従ってある年の3月1日が月曜日ならば翌年の同じ日は火曜日、翌々年は水曜日、と1日ずつずれていくはずですが、閏年には2日分ずれてしまうことから「1日跳ぶ年」という訳です。

閏年ではない今年、妻にとっては「誕生日が跳ぶ年」、私にとってはプレゼントを買わずに済んで「財布が潤う年」…のはずなのだが。