大根とハム
下手な役者のことを「大根役者」と呼びますが、この語源が諸説あってどれもなかなか面白い。
- 素人の「しろ」にかけて。
- 張り子の馬の脚の役しかやらせてもらえない役者の意味から、足→大根の連想。
- 下手な役者ほど白粉を塗りたくるから。
- 大根はすぐにおろされるから。
- 大根は生で食べても絶対に当たらないから。
一方、英語で下手な役者のことを指す「ham(ハム)」も、これまたバラエティに富んだ語源説を持ちます。
- 「amateur(アマチュア)」が訛ったもの。
- 下手な役者ほど「Hamlet(ハムレット)」の役に着きたがるから。
- ハムレットは誰が演じてもヒットするから。
- 薄給の役者が化粧を落とすためにハム肉の脂を使っていたから。
- 米国の「Hamish McCullough」率いる劇団「Ham's Actors」が全く当たらなかったことから。
- 不器用な人間を賞賛するミュージカルの歌「The Hamfat Man」からの造語「hamfatter(ハムファッター)」の略。
あとからのコジツケ説であることが分かっているものも中にはありますが、日英どちらの説もなかなかどうして役者揃いですね。
因みにアマチュア無線家のことも「ham(ハム)」と呼びますが、これに関してもハーバード大学で無線局を開設していた3人の名前「Albert Hyman」「Bob Almy」「Peggie Murray」の頭文字をとったもの、というまことしやかな説があります。(参考:『Harvard Wireless Clubの『Origin of the Term "HAM"』)
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